アニメ

機動戦士ガンダム
 

原作:矢立肇(サンライズのアニメーション作品企画部が用いる共同ペンネーム)、富野善幸(現:富野由悠季)
キャラクター・デザイン:安彦良和
メカニカル・デザイン:大河原邦男
アニメーション制作:日本サンライズ
制作:名古屋テレビ、創通エージェンシー、日本サンライズ

1979年4月7日から1980年1月26日まで名古屋テレビ、テレビ朝日系列で放送されたテレビ・アニメ。
全52話の予定であったが、視聴率が低迷し43話で打ち切りとなる。
本放送終了間際頃から、アニメ専門誌の特集(「アニメック」が先手を切った形)などの影響もあって人気は上昇。
再放送するたびに視聴率は跳ね上がり、アニメ終了半年後に発売されたプラモデル・シリーズも大人気となる。

その後、映画化され
1981年3月14日 劇場版 機動戦士ガンダム
1981年7月11日 劇場版 機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編
1982年3月13日 劇場版 機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙(そら)編
いずれも大ヒットとなる。

とくに 哀・戦士編 の主題歌 井上大輔「哀・戦士」(作詞:井萩麟~富野善幸のペンネーム~/作曲・編曲:井上大輔) は、チャートのトップ10入り(オリコン9位)をして、当時放送されていた音楽ランキング番組などにも登場した。

そして、続編、派生物といったガンダム・シリーズが断続的に作られ、その作品群は今では膨大なものとなっている。
 

地球連邦軍とジオン公国の戦争物語ではあるが、従来のロボットものとは異なる部分が多い作品であった。
ロボットではなくモビルスーツと呼ばれる機械兵器。
モビルスーツには量産されている物もある。
宇宙で人間が生活するための空間、スペースコロニー。
1話完結ではなく、人間ドラマを主軸として話が続いていくスタイル。

SFでありながら根底にはリアルな科学思想・空想があり、「未来ではこういうものが作られるのかも」と思わせられる部分が散りばめられていた。

富野監督は「十五少年漂流記」がよほどお好きであるらしく、関わった作品の数点に「十五少年漂流記」ベースだと思われるものがある。
「機動戦士ガンダム」も「十五少年漂流記」からインスパイアされた作品と言えるだろう。


 

劇場版の前売り券にはおまけとして安彦良和イラストのポスターが付いていた。(当時の映画はポスター付き前売り券が多かった)
数年間、ポスター用の額にいれて部屋に飾っていたが、徐々にアニメ離れをしていった私は捨ててしまった(んだと思う。現存しておりません)。

公開初日には先着順数名にアニメセルなどの記念品が配られたので、前日から並ぶ者もいた。
ちなみに私もその一人で、数枚のセルを所持していたが、これも現存しておりません。後にアニメ好きの友人に有償で譲った記憶が・・・。
このアニメセル。モビルスーツやキャラクターの絵は当たり、特にガンダムやシャア専用だったら大当たり、その他だったらハズレ、中には何なのか分からない大ハズレも存在していた記憶がある。
私が持っていたセルはハズレの部類だった気がするけど、覚えていない。
しかし、当時私は未成年。真夜中によくもまあ映画館に並んでいたもんだ。友人数人と一緒だったが、今だったら完全にニュース沙汰だよね。(都会ではニュースになっていたのかもしれない)
警官が来て、補導までされなかったけど「君たち帰りなさい」とか言われたかもしれないけど、これも記憶がない。
大学生などの脅しにも屈せず、警官の巡視もかわしながら徹夜で並んで、やっと記念品を手にして入った映画館の座席。購入したパンフレットも大事に持ってワクワクしながら待っていると、館内が暗くなり上映開始。しばらくすると、そりゃあ寝てしまいますわなw
それでも、当時は一回の上映で退出しなければならない制度はなく、何度も(同じ内容の映画だが)閉館するまで繰り返し観れたので2周目突入。寝ないで全編観れた友達が帰ってしまう中、2周目も寝てしまった私は3周目突入とかしてましたね。家に帰ってから母親に怒られるんですけどね。「何時間映画観てたのよ」ってな感じで。

「哀・戦士」のシングルレコードは購入しましたね。これもポスターかなんか貰った気がします。懇意にしてもらってたレコード店があったので、もしかしたら宣材ものだったのかもしれませんけど。・・・これも現存しておりません。
 

ガンダムの大きさ
 

ガンダムの大きさは18m。
今は実物大ガンダムというものが存在しているので、体感しようと思えばできるのだが、とりあえずサイズ比較画像を作ってみた。


 ガンダムのサイズ比較
 ~モデルとして登場してもらったのは、
      ガンダム:八百屋の息子の巖(いわお)ちゃん と、
                             ウルトラマン:寿司屋の息子の満(みつる)ちゃん です~

全長18mのガンダムは一般電車車両(20m)より少し小さいくらい。
われらがヒーロー、ウルトラマンは40mでほぼ倍の大きさ。
実在する最大の哺乳類であるシロナガスクジラは30mで1.5倍。
F2戦闘機は16mぐらいなので、ガンダムのほうが少し大きい。
そう考えると、ガンダムの脱出用コクピットでもあるコア・ファイター(全長8.6m)のコンパクトさが良くわかる。F2戦闘機の半分の大きさながら、ミサイルランチャーとバルカン砲を装備しているというすぐれもの。
 

ガンダムの歴史
 
1979年
  ●機動戦士ガンダム 原作:矢立肇、富野善幸 総監督:冨野善幸
  4月7日~1980年1月26日(全43話) TV放送(名古屋テレビ、テレビ朝日系)(制作:日本サンライズ)
●機動戦士ガンダム 作:岡崎優
  5月~1980年2月(全10話) 漫画連載(秋田書店、冒険王コミック文庫)
●機動戦士ガンダムⅠ 著:富野善幸
  11月30日発行 小説(朝日ソノラマ、ソノラマ文庫)
1980年
●アニメ雑誌「月間OUT」3月号の「悩ましのアルテイシア」というセイラ・マスのヌード・ピンナップが一部マニアで話題になる。
  (おそらく)1月27日発売 (みのり書房)
●機動戦士ガンダム (1) 著:中根真明
  3月31日 小説(朝日ソノラマ)
●機動戦士ガンダム (2) 著:中根真明
  4月30日 小説(朝日ソノラマ)
●機動戦士ガンダム (3) 著:中根真明
  5月31日 小説(朝日ソノラマ)
  ●機動戦士ガンダムⅡ 著:富野善幸
    9月30日発行 小説(朝日ソノラマ、ソノラマ文庫)
1981年
●新宿アルタ前で「アニメ新世紀宣言」
  2月22日開催
●機動戦士ガンダム 監督:富野善幸
  3月14日公開 劇場版(松竹)(制作:日本サンライズ)
●機動戦士ガンダムⅢ 著:富野善幸
  3月16日発行 小説(朝日ソノラマ、ソノラマ文庫)
●機動戦士ガンダムⅡ 哀・戦士編 監督:富野善幸
  7月11日公開 劇場版(松竹)(制作:日本サンライズ)
●アニメ雑誌「月間OUT」9月号増刊「宇宙翔ける戦士たち GUNDAM CENTURY」(設定資料集)
  9月22日発行(実際には一か月程前に店頭に並んでいた)(2000年3月15日に復刻版発行)(みのり書房)
1982年
●機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編 監督:富野善幸
  3月13日公開 劇場版(松竹)(制作:日本サンライズ)
●機動戦士ガンダム めぐり合い宇宙編 作:岡崎優
  4月 漫画(秋田書店、特別冒険王)
●機動戦士ガンダム 1、2巻 作:岡崎優
漫画単行本化(秋田書店、サンデーコミックス)
1984年
●機動戦士ガンダム MS戦記
 (MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝)
原作:高橋昌也、作画:近藤和久
  11月号~1985年2月号 漫画連載(講談社、コミックボンボン)(バンダイ)(メディアワークス)
1985年
●機動戦士Zガンダム 第一部 カミーユ・ビダン 著:富野由悠季
  2月19日発行 小説(講談社)
(1987年に角川文庫から再販~現在は角川スニーカー文庫から発行)
●機動戦士Zガンダム 原作:矢立肇、富野由悠季 総監督:富野由悠季
  3月2日~1986年2月22日放送 TV放送(名古屋テレビ、テレビ朝日系)
●機動戦士Zガンダム 第二部 アムロ・レイ 著:富野由悠季
  6月24日発行 小説(講談社)
(1987年に角川文庫から再販~現在は角川スニーカー文庫から発行)
●機動戦士Zガンダム 第三部 強化人間 著:富野由悠季
  9月24日発行 小説(講談社)
(1987年に角川文庫から再販~現在は角川スニーカー文庫から発行)
●GUNDAM MSV エースパイロット列伝 作画:石橋謙一
   漫画
●MS-X
   フォト・ストーリー連載(テレビマガジン)(コミックボンボン)
●機動戦士Zガンダム (全3巻) 作:近藤和久
   漫画(講談社、コミックボンボン、ボンボンKC)
1986年
●Z GUNDAM Vol.1 グリーン・ノアの決断 著:拓唯
  1月1日発行 ゲームブック(ホビージャパン)
●機動戦士Zガンダム 第四部 ザビ家再臨 著:遠藤明範
  1月15日発行 小説(徳間書店、「アニメージュ」付録)
(2001年9月1日に角川書店、角川スニーカー文庫から文庫化発行)
●機動戦士Zガンダム
  フォウ・ストーリー そして戦士に・・・
著:富野由悠季
  1月15日発行 小説(講談社)
(1987年に角川文庫から再販~現在は角川スニーカー文庫から発行)
●機動戦士Zガンダム 第五部 戻るべき処 著:富野由悠季
  2月19日発行 小説(講談社)
(1987年に角川文庫から再販~現在は角川スニーカー文庫から発行)
●機動戦士ガンダムZZ 原作・総監督:富野由悠季
  3月1日~1987年1月31日放送 TV放送(名古屋テレビ、テレビ朝日系)
●Z GUNDAM Vol.1 パレオロガス漂流 著:拓唯
  6月1日発行 ゲームブック(ホビージャパン)
●機動戦士ガンダムZZ 第一部 ジュドー・アーシタ 著:遠藤明範
  7月1日発行 小説(講談社)
(1988年3月20日に角川書店、角川スニーカー文庫から復刻)
●MOBILE SUIT GUNDAM ZZ (1)ヘルメス迷走 著:拓唯
  11月1日発行 ゲームブック(ホビージャパン)
●機動戦士ガンダムZZ 第二部 ニュータイプ 著:遠藤明範
  12月26日発行 小説(講談社)
(1988年3月20日に角川書店、角川スニーカー文庫から復刻)
●機動戦士ガンダムZZ (全3巻) 作:村上としや
   漫画(講談社、ボンボンKC)
1987年
●MOBILE SUIT GUNDAM ZZ (2)ヘルメス夢幻 著:拓唯
  1月1日発行 ゲームブック(ホビージャパン)
●MOBILE SUIT GUNDAM ZZ (3)エニグマ始動 著:拓唯
  10月20日発行 ゲームブック(ホビージャパン)
●機動戦士ガンダムⅠ 著:富野善幸
  10月30日(ソノラマ文庫版小説の復刻版) 小説(角川書店、角川文庫~現在は角川スニーカー文庫から発行)
●機動戦士ガンダムⅡ、Ⅲ 著:富野善幸
  11月10日(ソノラマ文庫版小説の復刻版) 小説(角川文庫~現在は角川スニーカー文庫から発行)
●機動戦士ガンダム 逆襲のシャア 監督:富野由悠季
  3月12日公開 映画(松竹)(制作:伊藤昌典、サンライズ)
1989年
●機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ (上) 著:富野由悠季
  2月28日発行 小説(角川書店、角川スニーカー文庫)
●機動戦士ガンダム0080 消えたガンダムNT 著:望月雄太郎
  3月20日発行 ゲームブック(バンダイ)
●機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
  第1話 戦場までは何マイル?
原作:矢立肇、富野由悠季 監督:高山文彦
  3月23日発売 (VHS、Betamax、LD) OVA(制作:サンライズ、バンダイ)
●機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
  第2話 茶色の瞳に映るもの
原作:矢立肇、富野由悠季 監督:高山文彦
  4月22日発売 (VHS、Betamax、LD) OVA(制作:サンライズ、バンダイ)
●機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
  第3話 虹の果てには?
原作:矢立肇、富野由悠季 監督:高山文彦
  5月23日発売 (VHS、Betamax、LD) OVA(制作:サンライズ、バンダイ)
●機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
  第4話 河を渡って木立を抜けて
原作:矢立肇、富野由悠季 監督:高山文彦
  6月23日発売 (VHS、Betamax、LD) OVA(制作:サンライズ、バンダイ)
●機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
  第5話 嘘だと言ってよ、バーニィ
原作:矢立肇、富野由悠季 監督:高山文彦
  7月22日発売 (VHS、Betamax、LD) OVA(制作:サンライズ、バンダイ)
●機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
  第6話 ポケットの中の戦争
原作:矢立肇、富野由悠季 監督:高山文彦
  8月24日発売 (VHS、Betamax、LD) OVA(制作:サンライズ、バンダイ)
●ガンダム・センチネル
   フォト・ストーリー
1990年
●機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ (中) 著:富野由悠季
  4月1日発行 小説(角川書店、角川スニーカー文庫)
●機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ (下) 著:富野由悠季
  5月1日発行 小説(角川書店、角川スニーカー文庫)
1991年
●機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY 監督:加瀬充子(第1話~第7話)、今西隆志(第2話~第13話)
  5月22日~1992年9月24日 (全13話) OVA(制作:サンライズ、バンダイ)
1992年
●機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光 監督:今西隆志
  8月29日公開 劇場版(松竹)(制作:サンライズ)
1994年
●機動戦士ガンダム0079 作:近藤和久
  8月~2005年8月(全12巻) 漫画連載(メディアワークス、電撃コミックス)
1997年
●密会 アムロとララァ (上)、(下) 著:富野由悠季
  8月10日発行 小説(角川書店、角川mini文庫~角川スニーカー文庫)
1999年
●機動戦士ガンダム 第08MS小隊 (上) 著:大河内一楼
  5月1日発行 小説(角川書店、角川スニーカー文庫)
●機動戦士ガンダム 第08MS小隊 (中) 著:大河内一楼
  6月1日発行 小説(角川書店、角川スニーカー文庫)
●機動戦士ガンダム 第08MS小隊 (下) 著:大河内一楼
  7月1日発行 小説(角川書店、角川スニーカー文庫)
2001年
●機動戦士ガンダム THE ORIGIN 作:安彦良和
  6月~2011年6月まで連載 漫画連載(ガンダムエース)(角川書店)
  コミックス 2002年6月1日~2011年11月26日 全23巻
  公式ガイドブック全3巻(2004年8月26日~2011年11月26日)
   愛蔵版 (2005年5月26日~2014年8月26日) 全12巻
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2005年
●機動戦士Zガンダム
  A New Translation―星を継ぐ者―
監督:富野由悠季
  5月28日公開 劇場版(松竹)(制作:サンライズ)
●機動戦士ZガンダムⅡ
  A New Translation―恋人たち―
監督:富野由悠季
  10月29日公開 劇場版(松竹)(制作:サンライズ)
●機動戦士Zガンダム ―星を継ぐ者― 作画:田巻久雄
   漫画(角川書店)(角川コミックス・エース)
●機動戦士ZガンダムⅡ ―恋人たち― 作画:白石琴似
   漫画(角川書店)(角川コミックス・エース)
2006年
●機動戦士ZガンダムⅢ
  A New Translation―星の鼓動は愛―
監督:富野由悠季
  3月4日公開 劇場版(松竹)(制作:サンライズ)
●機動戦士ZガンダムⅢ ―星の鼓動は愛― 作画:津島直人
   漫画(角川書店)(角川コミックス・エース)
2011年
●機動戦士Zガンダム Define 著:北爪宏幸
 (13巻から「機動戦士Zガンダム Define シャア・アズナブル 赤の分水嶺」にタイトル変更)
  8月号~ 漫画連載(角川書店)(角川コミック・エース)
2015年
●機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅰ
  青い瞳のキャスバル
総監督:安彦良和
  2月28日 イベント上映 OVA(制作:サンライズ)
●機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅱ
  哀しみのアルテイシア
総監督:安彦良和
  10月31日 イベント上映 OVA(制作:サンライズ)
2016年
●機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅲ
  暁の蜂起
総監督:安彦良和
  5月21日 イベント上映 OVA(制作:サンライズ)
●機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅳ
  運命の前夜
総監督:安彦良和
  11月16日 イベント上映 OVA(制作:サンライズ)
2017年
●機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅴ
  激突 ルウム会戦
総監督:安彦良和
  9月2日 イベント上映 OVA(制作:サンライズ)
2018年
●機動戦士ガンダム THE ORIGIN Ⅵ
  誕生 赤い彗星
総監督:安彦良和
  5月5日 イベント上映 OVA(制作:サンライズ)
2019年
●機動戦士ガンダム THE ORIGIN
  前夜 赤い彗星
総監督:安彦良和、制作:サインライズ
  4月29日~8月12日 TV放送(NHK総合)(制作:サンライズ)

ネタ話
 

主人公のアムロ・レイ(CV:古谷徹、代永翼)
テム・レイ(CV:清川元夢、坂口候一) 母カマリア・レイ(CV:沢田敏子、倍賞千恵子、池田昌子、行成とあ) なのだから、アムロが名前でレイが苗字。漢字表記だと 嶺 なのだそうな。
であるから、有名な歌姫の安室奈美恵のアムロとは違う。(ガンダムが作られた当時、アムロという苗字が沖縄に存在していることを富野監督は知らなかったらしい)
「アムロ・レイは安室だから沖縄人」ってなことを言っている人をたまに見かけますが、そりゃああーた、間違いですよ。

ちなみに 嶺(レイ) という苗字は実在しない。 嶺(ミネ) と、読みが違う苗字は福岡付近に実在するらしい。(もしかしたら、「していた」の可能性もあるのかも)
ただし、芸名やペンネームなどで使われているケースは考えられる。

日本語に倣って氏名表記すると
嶺アムロ 父:嶺テム 母:嶺カマリア 日系人だそうな。

アムロ・レイ、カイ・シデン、ハヤト・コバヤシとホワイトベース・クルー内のMS乗り主要三人衆を並べてみると、歴史好きor戦闘機好きの方だったら
アムロ・レイ = アムロ零 = 零戦 = 零式艦上戦闘機

カイ・シデン(CV:古川登志夫、下山吉光) = 改紫電 = 紫電改
ハヤト・コバヤシ(CV:鈴木清信、檜山修之、中西英樹、下山吉光) = 隼人小林 = 一式戦闘機隼

アムロ・レイのアムロ。零式艦上戦闘機の機体略号は「A6M~」となっていて、文字を並べ替えて「AM6」=アムロと発想したというのもあるかも?と個人的に思っております。(考えすぎかw)
カイ・シデンはそのまま紫電改。
ハヤト・コバヤシのハヤトは隼(はやぶさ)戦闘機からと思われる。コバヤシについては、戦闘機隼にコバヤシを関連付ける話は見当たらない。
「THE ORIGIN」の特別版において、出雲大社の大鳥居を寄進した人物「小林徳一郎」の子孫ということになっている。

小林徳一郎
  1870年(明治3年)~1956年(昭和31年)
島根県の高原村(現:邑南町)生れの実業家。
小倉で土建請負師となり、埋め立て工事、鉄道工事などを請け負った。その後、旧主の後を継ぐことになり土建業「小林組」を経営。九州や朝鮮で数か所の金山・炭鉱を経営し巨万の富を築いた。
多数の寺社仏閣への寄進、寄付、公共事業への寄付、私財を投入しての干拓事業を行うなど、私欲から離れた活動を多く行ったとされる。
1915年(大正4年)には、大正天皇御即位の大典を記念して「出雲大社の大鳥居」を寄進。大鳥居から勢だまりに続く神門通りの松並木(280本)を植えたとされる。
また、当時の小倉市内の学校建築工事のほとんどを請け負ったとされる。
1920年(大正9年)からは小倉市会議員を務め、小倉消防組組頭として、私財を投じて地域の消防団の基礎を築いた。
1962年(昭和37年)には「小林徳一郎翁伝」が刊行されている。
福岡県北九州市小倉北区の勝山公園(小倉城址)に「小林徳一郎翁頌功碑」のブロンズ像がある。

そして、ホワイトベース三人衆以外にも戦闘機から名付けられているのでは?と思われるキャラがいる。

リュウ・ホセイ(CV:飯塚昭三、田中美央) = 艦上攻撃機流星(設計:尾崎紀男)
カツ・ハウィン(カツ・コバヤシ)(CV:白石冬美、朝井彩加、難波圭一、浪川大輔) = 「かつおどり」構想(ラムジェットエンジン搭載=ということはジェット機!?ロケットエンジンも考えられていただとっ!!)という、公式計画にはならずに終戦を迎えた無尾翼戦闘機があって、これから「カツ」が結びついたという話があるのだが・・・。多分これは公式見解ではないと思うし、無理くり感がムンムンである。
レツ・コ・ファン(レツ・コバヤシ)(CV:鵜飼るみ子、頓宮恭子、柳井久代) = 烈風(十七試艦上戦闘機/試作烈風、烈風一一型)(設計:堀越二郎)からという説もあるが・・・これもこじつけ感がありますねえ。烈風は試作機が作られた段階で終戦を迎えた。
キッカ・タキモト(CV:井上瑤、荘真由美、小松由佳、広橋涼) = 日本初の純国産ジェット戦闘攻撃機橘花(橘花改)からという説がある。なるほど、そのまんま「キッカ」であるから信憑性は高い。しかし、「カツ・レツ」のこじつけ感のせいで信じがたい。公式認定でもされていれば別だけど。
カツ・レツ・キッカの名前の由来について、富野監督は「カツレツ、キッコーマン」(カツレツにかけるソースはキッコーマンの意?)から取ったとか、食堂「菊花」でよくカツレツを食べたからと語っているとかいないとか。
「勝つレッツ菊花(賞)」なんて、競馬好きが言い始めたのであろうとんでも説もある。


「機動戦士ガンダム」は、その他にも、太平洋戦争(大東亜戦争/第二次世界大戦)の影響を受けていると思われる部分が多々ある。

ザク = 零式艦上戦闘機の対戦国側からのコードネーム「Zeke(ジーク)」~ジク~ザク
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宇宙要塞ソロモン = ソロモン諸島/ソロモン沖海戦
星一号作戦 = い号作戦 ~日本帝国軍が行ったガダルカナル島、ニューギニア島南東部への空襲作戦/作戦終了後に最前線への視察に向かった連合艦隊司令長官:山本五十六大将の乗機が撃墜されて戦死している~
アナベル・ガトー(CV:大塚明夫) = ガ島/ガダルカナル島
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ただし、「ガトー」という単語には、「小型のトラザメの総称(主にメキシコ西岸部)」、「潜水艦名(アメリカ海軍ガトー級潜水艦)」、「オス猫(スペイン語、ポルトガル語)」、「焼き菓子/ケーキ(フランス語)。ガトー・ショコラはチョコレート・ケーキのこと」などがある。
「アナベル」ってのは基本的に欧州での女性名なので、「もしかしたらガトーって本当は女性なのかも?」って思ったこともあった。
アニメ「ワンピース」を見ていたときには、「ガトーってもしかして、イワンコフにホルホルの実の力で性別を変えてもらったんじゃないか?」とまで思ってしまう始末。ガトーって長髪(普段はポニーテール)だし、(大塚さんの野太く格好いい声の影響力のせいで)男くささ満載なのに華奢な感じがするからそう思ってしまったのでしょうな。
ガトーの名台詞「ソロモンよ!私は帰ってきた!」 = マッカーサーがフィリピン奪還時に「フィリピン国民諸君、私は帰ってきた
ちなみにマッカーサーは、日本帝国軍のフィリピン攻略時には大勢の(捕虜76,000名)将兵を見捨ててフィリピンを脱出している。また、奪還時には上陸写真の撮り直しをするほどのこだわりを見せている。

よく、「太平洋戦争時の日本帝国がジオンのモデルだ」という考察を見かけるけど、別に連邦とジオンのどっちがどっちという感じではなく、「太平洋戦争をオマージュしたと思われる部分が少なからずある」という感じだと思いますけどね。

「ザクは零戦の色をまねて緑色にした」とかいう説も、「ミリタリーっぽい色と言えば緑が一番手」「歩兵を思い浮かべたときに、ヘルメット被った全身緑色が頭に浮かぶ」という意見を聞けば「たしかに零戦の緑からきてるわけじゃなさそうだな」と思える。


ブライト・ノア(CV:鈴置洋孝、成田剣、置鮎龍太郎)
一年戦争を生き延び、ユニコーン・ガンダムにまで登場する 陰の主役 ともいえる、ホワイトベース艦長。
「ノアの箱舟の輝き」が名前の由来だという。
方舟の船長という位置づけから名付けられたのね。
でも、「機動戦士ガンダム」が制作された頃、「コーヒーにブライト♪」とネッスル(現:ネスレ)のミルク・パウダーのCMが盛んにTVで流されていた。以外にこれが影響している可能性もあるんじゃあないですかねえ。

セイラ・マス/アルテイシア・ソム・ダイクン(CV:井上瑤、潘めぐみ、名塚佳織)
「機動戦士ガンダム」のヒロイン。「金髪さん」
シャアの実妹。父はジオン・ズム・ダイクン(ジオン共和国独立の功労者、初代首相。ジオン共和国、首都のズム・シティは彼の名から付けられている。本妻はローゼルシア・ダイクン)、母はアストライア・トア・ダイクン(ダイクンの愛人) 飼い猫は黒猫ルシファ
父の死後、ランバ・ラルとクラウレ・ハモンたちによってサイド3から地球へと脱出。テアボロ・マスの養女となり「セイラ・、マス」を名乗る。
ザビ家の魔の手を回避する策(あえてサイド3に近い場所に移住することで翻意がないことを示す懐柔策)として、サイド5のテキサス・コロニーへ移住。その後、ルウムで医学生となり、サイド7でザクの襲撃に合い、ホワイトベースに避難民として乗船したことで一年戦争に巻き込まれてしまう。
小説版では、アムロと肉体関係を持つ。(アムロが金髪さんからお守りを貰おうと苦悩する描写もあり)
アニメ雑誌「月間OUT」では、「悩ましのアルテイシア」というヌード・ピンナップが掲載される。
劇場版「機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙」では入浴シーンが披露された。
名前の由来であるが、富野監督曰く「テレビコードに引っかかるので説明できない」だそうだ。
ま、そういうことなのだろう。「性裸マスターベーション」とかいう噂はあった。
  悩ましのアルテイシア  
「月間OUT」1980年3月号(発売はたぶん1月)に掲載されたセイラ・マスのヌードピンナップ。
まさに「月刊OUT」は購読していたアニメ雑誌であった。
(友人が「アニメージュ」「ジ・アニメ」を購読していたから、自分は「月間OUT」担当になったともいえる。1981年に「アニメディア」が創刊されるとこれも購読していた)
ただ、私が「月間OUT」を購読し始めたのはたぶん1980年の夏ごろからだったので、紙面に出てくる逸話を読んで「へー、そんなものがあったんだ」と思うくらいだった。しかし、遅くとも翌年には過去の「月間OUT」を古本屋で買いあさり、「悩ましのアルテイシア」が載っている「月間OUT」1980年3月号もそれ目的ではなく手に入れている。
後に、古本屋に売り払ったか捨てたかしているので、「月間OUT」コレクションは我が家に現存していない。
大事に保管していれば、当時の資料として面白く読み返せるのに・・・とは思う。

  ミドルネーム(っぽいもの)  
アルテイシア・ソム・ダイクン、キャスバル・レム・ダイクン、ジオン・ズム・ダイクン、アストレイア・トア・ダイクン、
デキン・ゾド・ザビ、、ゼナ・ラオ・ザビ、ミネバ・ラオ・ザビ
ライラ・ミラ・ライラ、レツ・・ファン、シムス・アル・バハロフ、メラニー・ヒュー・カーバイン
など、ガンダム・シリーズにはミドルネームっぽい名を持つキャラが複数名存在するのだが、これに対する設定は公式で明かされていないっぽい。
なんとなく「ジオン・ズム・ダイクン」は、「シオニズム/Zionism」(イスラエル再建運動~シオンの地{パレスチナ}にイスラエル{ユダヤ人の故郷}を再建しようとする運動・思想)から「ジオニズム」~「ジオン・ズム」となって「ジオン・ズム・大君」(ジオニズムの祖)=「ジオン・ズム・ダイクン」となった感じがするんだけど、キャスバルには受け継がれることなく、ダイクン一家はそれぞれ「ズム、トア、レム、ソム」と別々のミドルネーム(っぽいもの)が使われている。
名付けた人(アニメ制作サイド)の中には何らかの設定があるとは思うのだが(もしかしたら、語感だけで付けた可能性もあるけど)、明らかにされていない(と思う)。
「ゼナ」と「ミネバ」が同じ「ラオ」を使っているというのも、不思議さが倍増する要因である。

ミライ・ヤシマ(八島未来/八州未来)/ミライ・ノア(CV:白石冬美、藤村歩)
元々の設定が「フューチャー・エイトアイランド」だそうで、ここに名前の由来はあると思われる。
1.アジア、2.ヨーロッパ、3.アフリカ、4.北アメリカ、5.南アメリカ、6.オーストラリア、7.南極、8.マダガスカル島(もしくはムー大陸などの幻の大陸)を指す「八大陸(地球)の未来」。または、八つのスペースコロニー群「サイド1からサイド8の未来」を握る女性=人類の未来を握る女性を暗示している。なんて途方もない大げさな方向へ持って行った妄想もできなくもない。
現にブライトとミライの間に生まれた子ハサウェイ・ノア(CV:花中康子、佐々木望、小野賢章)が「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」で主人公となり、未来の人類への希望と可能性を胸にマフティー・ナビーユ・エリンとして処刑され、伝説として(まるでキリスト教において、処刑された救世主イエス・キリストと同じように)語り継がれていく運命になっている。
ブリティッシュ作戦で地球に落とされたサイド2のコロニー「アイランド・イフィッシュ」が「8バンチ(第8番コロニー)」であることから「8バンチ・アイランド・コロニーの未来」を暗示しているなんて思いっきりこじつけた妄想もできなくもない。

スレッガー・ロー(CV:玄田哲章、井上真樹夫)
富野監督から安彦良和に「シルベスター・スタローンのような風貌にしてくれ」との要請があったそうなので、名前もそこから来てる可能性があるんかなあ?シルベスター・スタローン~シルベッタ・スタロー~スレッガ・スロー~スレッガー・ローみたいな。ちと強引すぎるかww

フラウ・ボゥ/フライ・コバヤシ(CV:鵜飼るみ子、福圓美里、山口立花子)
富野監督は「ドイツ語でボウ夫人(フラウ)から」(某夫人?)と言っているらしいが、「ボウフラ」説、「クララ・ボウ(アメリカの女優)」説などもあるらしい。

シャア・アズナブル/キャスバル・レム・ダイクン/エドワウ・マス/クワトロ・バジーナ(CV:池田秀一、田中真弓、小西克幸、関俊彦)
「勇者ライディーン」の敵「プリンス・シャーキン」、当時、富野監督がファンであったフランスのシャンソン歌手:シャルル・アズナヴールをまぜこぜにして生まれたものだそうである。
また、富野監督は「シャーっと現れるからシャア」との発言もしている。
ペルシア語で「シャー」は「皇帝」を意味するそうで、これもまたよくできたたまたまだと言える。そういう意味でも「機動戦士ガンダム」ってのは持ってる作品だなあとしみじみ思います。
 
   
ガンダム、よくできた物語である。
もし放送開始時から高視聴率で、当時のスポンサーが口を挟んでくることもなく、制作陣の思うように当初の計画通りに作られていたなら・・・。
当初の予定では、主人公アムロは最終回までに死亡することになっていたらしいので、「Zガンダム」に登場することはなく、「逆襲のシャア」はシャアVSカイ・シデン(もしくはカミーユとかジュドー)の物語になっていたのかもしれない。
「視聴率良いから続編のこと考えてアムロ生かしとこうか」となった可能性も大きいけど。
  2020年記   

参考資料




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