歴史

1980年
 
日本 世界
第四紀氷河時代
(258万8千年前〜)
 
昭和55年
庚申
1月

・1日
 沢田研二「TOKIO」(ポリドール)シングル・レコード発売。
 作詞:糸井重里/作曲:加瀬邦彦/編曲:後藤次利
 

・4日
 アメリカがソ連に対してアフガニスタン介入報復措置として穀物輸出の大幅削減などを行うことを発表。
 

・10日
 社会党、公明党が連合政権構想で正式合意。
 

・16日
 元ザ・ビートルズのメンバー、ポール・マッカートニーが自らのバンド「ウイングス」の公演のために来日。到着した成田空港で大麻取締法違反と関税法違反で逮捕される。
 

・18日
 ソ連大使館員に防衛情報を提供したとして宮永幸久元陸将補ら逮捕。
 

・26日
 TVアニメ「機動戦士ガンダム」(原作:矢立肇、冨野善幸/制作:名古屋テレビ、創通エージェンシー、日本サンライズ)が視聴率低迷により放映打ち切り終了。
 しかし、打ち切りが決まった頃から人気が上昇し始め、アニメ雑誌での特集なども手伝って再放送するたびに人気は増していく。7月に発売されたプラモデルも人気に拍車をかけて1981年(昭和56年)の劇場版へとつながると大ブームへと発展していく。
 

・21日
 Yellow Magic Orchestraパブリック・プレッシャー(Public Pressure)/公的抑圧」LP(ライブ)アルバム発売。
 
2月

・21日
 岩崎良美(岩崎宏美の実妹)が「赤と黒」(キャニオン・レコード)でデビュー。
 作詞:なかにし礼/作曲:芳野藤丸/編曲:大谷和夫
 

・21日
 社民党:神田厚議員が衆議院予算委員会で、信者の家族が捜索願を出すなど世間で話題になり始めていた信仰集団「イエスの方舟」について取り上げた。そこから警察が本格的に捜査を始める動きに繋がっていく。
 マスコミの取材情報などにより「イエスの方舟」には若い女性が多数入信していて、千石は「いかがわしいハーレムを形成している破廉恥な教団の教祖」とみられていた。
 

・25日
 シャネルズ(後のラッツ&スター)が「ランナウェイ」(EPICソニー)でデビュー。
 作詞:湯川れい子/作曲・編曲:井上忠夫
 

・26日
 海上自衛隊が環太平洋合同演習(リムパック)に初参加。
共産党が社会党を右転換と批判し、社会党はそれに反論し両党の対立が深まる。
 

・27日
 蔵前国技館で異種格闘技戦アントニオ猪木(プロレスラー)VSウィリー・ウィリアムス(空手家)」開催。
結果は両者ドクターストップでノーコンテスト。
 

・29日
 韓国の金大中が公民権を回復させ政治活動を再開。
 

・6日
 早稲田大学商学部で入試問題漏洩発覚。
 
3月

・7日
 山口百恵三浦友和が婚約発表を行う。
 

・8日
 劇場版「あしたのジョー」公開。
 原作:高森朝雄(梶原一騎)、ちばてつや/総指揮:梶原一騎/監督:福田陽一郎、出崎統
 

・8日
 早稲田大学入試問題漏洩事件で早稲田大学職員ら4名が逮捕される。
 

・20日
 特撮映画「宇宙怪獣ガメラ」(制作:大映)公開。
同時上映「鉄腕アトム地球防衛隊」(原作:手塚治虫)
 

・31日
 早稲田大学入試問題漏洩での不正合格者9名が入学を辞退。
 

・1日
 電気、ガス料金大幅値上げ。
 
4月

・1日(〜1982年6月15日)
 フジテレビで「THE MANZAI」(「火曜ワイドスペシャル」内の不定期単発特別番組)放送開始。
漫才ブームの火付け役となる。
 

・1日
 松田聖子が「裸足の季節」でデビュー。
 作詞:三浦徳子/作曲:小田裕一郎/編曲:信田かずお

・2日(〜1981年3月25日)(全50話)
 特撮TVドラマ「ウルトラマン80」(制作:TBS、円谷プロダクション)がTBSで放送開始。
 

・7日
 アメリカが対イラン制裁措置として、禁輸、外交関係断絶などを行うことを発表。
 

・11日
 浜田幸一衆議院議員がラスベガス賭博問題で議員を辞職。
 

・24日
 イランへの経済制裁を決定。
 

・28日
 任天堂から「ゲーム&ウォッチ」シリーズの第1弾「ボール」が5,800円で発売。
 
5月
・4日
 ユーゴスラビアのチトー大統領(87歳)死去。
 

・16日
 自由民主党主流派欠席で行われた衆議院本会議で大平正芳第2次内閣不信任案可決。
 

・17日
 韓国の全斗煥将軍ら軍部が全国に戒厳令を布告。
(5・17非常戒厳令拡大措置)

・18日
 韓国の全斗煥将軍ら韓国軍部が金大中金泳三金錘泌を逮捕。
 光州市で反政府デモが激化。
 

・19日
 衆議員解散。
 

・21日
 韓国光州市でデモ隊が武器庫を奪取し武装化。戒厳(鎮圧)軍は市外へ一時撤退。
 

・22日
 飛鳥田社会党委員長が連合政権実現のために「非武装中立」の棚上げを表明。

・23日(〜1981年1月23日)
 イランへの第2次経済制裁決定。
 

・25日
 東京都中央区銀座の道路わきでトラック運転手が風呂敷包みを発見。中に1億円が入っており、警察に拾得物として届けた。
 

・25日
 イランのアメリカ大使館人質救出作戦失敗。
 

・27日
 韓国光州市に戒厳(鎮圧)軍(総兵数2万5千)が投入され反政府市民軍が制圧される。(死者2千名)
 全斗煥ら軍部のクーデターに対する光州市の民衆蜂起による一連のこの騒動は光州事件と呼ばれている。
 

・1日
 河合奈保子(「第1回 HIDEKI〜西城秀樹〜の弟妹募集!!全国縦断新人歌手オーディション」の優勝者/弟部門の選出者は無し)が「大きな森の小さなお家」(日本コロンビア)でデビュー。
 作詞:三浦徳子/作曲・編曲:馬飼野康二
 
6月

・1日
 柏原よしえが「No.1」(フィリップス・レコード)でデビュー。
 作詞:阿久悠/作曲・編曲:都倉俊一
 

・3日
 外国人人気力士の高見山 大五郎(ジェシー・ジェームス・ワイラニ・クハウルア)(高砂部屋)の帰化申請が受理され、帰化した外国人力士第一号となり、渡辺(夫人の旧姓)大五郎として会見を行った。
 

・5日
 Yellow Magic Orchestra増殖(X∞Multiplies/マルティプライズ)」スネークマンショーとのコラボ・10インチ・アルバム発売。
 

・12日
 大平正芳(70歳)第68、69代内閣総理大臣が入院先で死去。
 

・21日
 Yellow Magic Orchestraライディーン(Rydeen)」シングル・レコード発売。
 作曲:高橋ユキヒロ
 

・22日
 初の衆参ダブル選挙
(衆議院:自民284、社会107、公明33、民社32、共産29、新自由ク12、社民連3、無所属11/参議院:自民69、社会22、公明12、共産7、民社6、諸派2、無所属8)
 

・22日
 イタリアのベネチアで第6回サミット開催。
アフガニスタンからのソ連軍撤退要求声明発表。
 

・23日
 第6回サミットで、インフレ抑制、代替えエネルギー増大などの宣言を採択。
 

・28日
 SF映画「スター・ウォーズ 帝国の逆襲」公開。
 製作総指揮:ジョージ・ルーカス
 

・TOTOから温水洗浄便座「ウォシュレット
 発売。
 

・2日(もしくは3日)
 信仰集団「イエスの方舟」主催者:千石剛賢と幹部5名に名誉棄損、暴力行為などの容疑で逮捕状が出され、全国指名手配となる。
・3日(もしくは4日)
 持病の心臓病から狭心症を発症して緊急入院した千石に代わって、信者女性らがマスコミに対して会見を行い。「千石と性的関係があったのか」といった記者の質問に「夫婦という関係以外では、全くありません」と答えている。
 捜索願が出されている女性信者9名が親もとへ返され、容疑事実が立証されずに不起訴処分になるなどして、結局のところ逮捕者は出なかった。
 
7月

・7日
 自由民主党最高顧問会議で話し合いによる後継総裁選出が決定し、鈴木善行に一本化。
・17日
 鈴木善幸(第70代内閣総理大臣)内閣成立。
 

・12日
 映画「スター・トレック(劇場版ー宇宙大作戦)」公開。
 原案:アラン・ディーン・フォスター/原作・制作:ジーン・ロッテンベリー/監督:ロバート・ワイズ
 1966年9月8日〜1969年6月3日までアメリカで放送されていたSFテレビドラマ「宇宙大作戦」の劇場版。科学考証が入ったSFドラマとして人気とだった。
 

・19日(〜8月3日)
 ソ連で第22回モスクワ・オリンピック開催。
(アメリカ、日本、西ドイツ、韓国、中国、イラン、サウジアラビア、パキスタン、エジプトなど50か国近くがボイコットし不参加)
 

・22日
 「イエスの方舟」の主催者の千石が巣鴨少年センターに出頭。だが逮捕されることはなく「イエスの方舟事件(騒動)」は幕引きとなった。
 

・25日
 ツクダオリジナル(現:メガハウス)からルービックキューブ(考案者:エルノー・ルービック〜ハンガリー、ブタペスト工科大学教授、建築学者〜)が1,980円で発売される。
 

・プラモデル「1/144 ガンダム」発売開始。
 
8月
・14日
 ポーランドのグダニスク造船所で大規模ストが起きる。
 

・15日
 鈴木首相ら18閣僚が私人として靖国神社参拝。
 

・16日
 国鉄静岡駅前ゴールデン地下街でガス爆発(地下の湧水槽に溜まったメタンガスと都市ガスの2度にわたる爆発)事故発生。死者14名、重軽傷者223名。
 

・エポック社から家庭用テレビゲーム機テレビベーダー」が16,500円で発売される。
 
9月
・1日
 韓国で全斗煥が大統領に就任。
 

・5日
 Yellow Magic Orchestra「X∞Multiplies(マルティプライズ)」LP(ベスト)アルバム発売。
 

・9日
 イラン、イラクで本格交戦起きる。
 

・11日
 埼玉県所沢市の富士見産婦人科病院理事長:北野早苗を無免許診療(乱診乱療経営)で埼玉県警が逮捕。
 

・17日
 韓国の金大中に軍法会議で死刑判決が下る。
 

・19日
 富士見産婦人科病院から政治献金を受け取っていたことが発覚し、斎藤邦吉:厚生大臣が引責辞任。
 

・21日
 TVドラマ「3年B組金八先生」で「山田麗子」役を演じて人気を得た三原順子(現:三原じゅん子/政治家)が「セクシー・ナイト」(作詞:亜蘭知子/作曲・編曲:長戸大幸)(キングレコード)で歌手デビュー。
 

・22日
 イラン、イラク全面戦争に突入。

・22日
 ポーランドのグダニスク造船所で独立自主管理労働組合「連帯」(委員長:レフ・ヴァウェンサ〜日本では「ワレサ」表記が多い〜)を創設。
この「連帯」の労働運動からポーランド民主化〜東欧革命へとつながっていく。
 

・タカラ(現:タカラトミー)から「豆ダッシュ」(後に「チョロQ」に改名)が350円(たぶん)で発売。
 

・1日(〜1981年12月23日)(全52話)
 TVアニメ「鉄腕アトム」が日本テレビ系で放送開始。
 原作:手塚治虫/制作:日本テレビ、手塚プロダクション
 漫画「鉄腕アトム」(作:手塚治虫)は1952年4月〜1968年に「少年」(光文社)で連載。
 10月 

・3日(〜1981年9月25日)(全51話)
 TVアニメ「鉄人28号(太陽の使者 鉄人28号)」が日本テレビで放送開始。
 原作:横山光輝/制作:東京ムービー
 漫画「鉄人28号」(作:横山光輝)は1956年7月号〜1966年に「少年」(光文社)で連載。
 

・4日
 映画「野獣死すべし」公開。
 原作:大藪春彦/制作:角川春樹(事務所)、東映
 主演:松田優作
 

・5日
 山口百恵が日本武道館でファイナル・コンサートを開催。芸能界を引退。
 

・17日(〜1981年9月26日)(全48話)
 特撮TVドラマ「仮面ライダースーパー1」(原作:石森章太郎/制作:毎日放送、東映)がTBS系で放送開始。
 
11月
・4日
 アメリカの大統領選挙で共和党のロナルド・ウィルソン・レーガン(第40代アメリカ大統領)が勝利。
 

・4日
 読売巨人軍:王貞治が現役引退と助監督就任を発表。
 

・9日
 落とし主が現れなかったことにより、銀座に落ちていた1億円が拾得者であるトラック運転主の所有物となる。
 

・19日
 山口百恵が東京都赤坂霊南坂教会で三浦友和と結婚。
 

・23日
 読売巨人軍:王貞治の引退セレモニーがファン感謝デー・イベント内で行われる。
 

・29日
 川崎市で2浪中の予備校生(父は東京大学経済学部卒、兄は早稲田大学卒)が両親を金属バットで撲殺する事件が起きる。
 

・12日
 近藤真彦「スニーカーぶるーす」で歌手デビュー
 ドラマ「3年B組金八先生」で人気に。
 
12月

・18日
 ソ連の首相:アレクセイ・ニコラエヴィチ・コスイギン(76歳)死去。
 

・20日
 Yellow Magic Orchestra「タイトゥン・アップ(Tighten Up)」「アーチー・ベル&ザ・ドレルズ」のカヴァー。シングル・レコード発売。
 作詞:ビリー・バティアー/作曲:アーチー・ベル
 歌(ボイス):小林克也伊武雅刀
 

・トミー(現:タカラトミー)から、トミカ10周年を記念して初期製品の復刻版「メモリアルトミカ」発売。
・トミー(現:タカラトミー)、トミカの価格が280円に改定される。
月日
不明

・ダブルカセット・ラジカセ流行。
 

・ゲームセンターではNBGI(現:バンダイナムコゲームス)の「パックマン」が人気に。
 

ハマトラ(横浜トラディショナル)ファッションが女性中心に流行。
 

・「ノーパン喫茶」「ビニ本」話題に。
 

・「ナウい」流行語に。
 
   
時が見える・・・
TOKIOが空を飛んで
ガンダムがラストシューティングで伝説に・・・
世界情勢はまだまだきな臭く
スターウォーズ第二弾が封切り
猥雑でナウい世間を舐めながら
デジタルを手探りで進み
子育てを間違えばバットの餌食にもなりかねない
そんな難解な時代に
誰もがほとんど能天気に暮らしていた
目隠しで生きていく毎日に
何かの助けを求めても
誰かがそれを正しくないと言い
誰かが信じなさいと言う
笑い飛ばすことだけがせめてもの救いであり
そのネタが人を傷つけていることに気付かない
そんな中で
高笑いしているのは死の商人だけだったんだろうね
   
 〈〈 1979年(昭和54年) 1981年(昭和56年) 〉〉 

参考資料



昭和・平成史/岩波書店



続・昭和こども新聞/日本文芸社


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